お坊さんも人。役者も人。みんな日常があるからおもしろい！ 伊藤淳史さん主演『ボクは坊さん』(1/4)
お坊さんだって悩むし、苦しむし、笑うし、お酒も飲むし、1人の人間
今回のインタビューは、俳優の伊藤淳史さん！「とんねるずのみなさんのおかげです」のチビノリダーなど、子役として活躍したのち、1997年に「鉄塔武蔵野線」で映画初主演。2000年にはカロリーメイトのCMも話題になりました。その後も2004年の「海猿」では海上保安士、2005年のドラマ「電車男」でオタク青年、医療ドラマ「チーム・バチスタ」では医者、2012年の「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」では刑事、2015年の「映画 ビリギャル」では塾講師など、何でもござれ！
そんなスーパーユーティリティ俳優の伊藤さんが今回演じたのは「お坊さん」！10月24日に公開される映画『ボクは坊さん。』に主演として出演されています。
住職だった祖父の死をきっかけに書店員の仕事を辞め、24歳で住職になった青年。そこに待っていたのは、悩み、挫折、笑いなど、僧侶としての“リアルな日常”。…ということで、まずは“リアルなお坊さん”を演じた“リアルな感想”からお聞きしました！
■お坊さんも人間なんだよな
ーーーまずは今回、お坊さんの日常を演じられた感想を教えてください
まず台本を読んで強く思ったのが「確かにそりゃそうだよな、お坊さんも人間なんだよな」っていうことでした。お坊さんって普段、なかなか接することってないし、何となく特別な存在というイメージがあったんですけど、台本を読んで、お坊さんだって悩むし、苦しむし、笑うし、お酒も飲むし、1人の人間なんだよなって思ったんです。この作品では、そこの部分を皆さんに感じてもらえればうれしいです。
ーーー確かにお坊さんと接する機会ってほとんどないですよね
僕も含め、お坊さんのことを、何か遠くの世界のことと思ってる人も多いと思うんですけど、お坊さんの世界にもこんなことあるんだなっていう意外な一面を楽しんでもらえると思います。例えば、お坊さん専用のバリカンがあるとか、位牌専用プリンタがあるとか、着信音をお経にしてる人がけっこういるっていうお坊さんあるあるとか。
ーーーちょっと親近感沸きますね
とは言っても、人が生まれたり死んだりする中では、ありがたい存在ということにも触れているし、生きていく上で大切なことを、いろいろとさりげなく教えてくれるものだと思います。
■お坊さんは偉大です
ーーー伊藤さんが本当にお坊さんになるとしたらやって行けそうですか？
う～ん、難しいと思います。やっぱりお坊さんってなかなか偉大ですね（笑）。日常生活は送れると思うんですけど、大事な場面で求められるものは大きいですし。
ーーー伊藤さんが演じた進（すすむ）も、そのプレッシャーに悩む部分がありましたね
そうですね。でも、そういう普通の人間としての部分を、進として切り取ったとき、すごく人間味が出て来たと思います。より人間としてのお坊さんの魅力も感じましたね。
■自分は自分1人で自分なのではない
ーーー作品の中では、仏教の言葉が多く出て来ますが、印象に残った言葉はありますか？
「自分は自分1人で自分なのではない」って言葉ですかね。周りがあって、はじめて自分はここにあるっていうこの言葉は、本当にそうだよなって思いました。
ーーー良い言葉ですね
周りと言っても、単純に自分と身近な人だけのことじゃなくて、本当に多くの人に支えられて生きているんだということだと思うんです。例えば、人間は生活していく上では仕事が必要だけど、仕事が成り立つためには、そもそもこの仕事を必要としてくれてる人がいなきゃいけないし。ごはんを食べるにしても、農家の人が野菜を作ってくれてるからはじめて食べられるわけだし。それら全てが繋がっているということが、本当にこのセリフには込められているんだなと感じました。
ーーー映画を作るにしても多くの人が関わっているわけですもんね
そうですね。僕の坊さんの頭も特殊メイクなんですけど、すごく時間を掛けてメイクしてもらいましたし、助けられました。
ーーーそうなんですか？ すごく自然に仕上がってますね。ちなみに、巷では伊藤さんの頭の形がすごく綺麗という評判です
それは嬉しいですね（笑）
（１／４）『ボクは坊さん。』主演 伊藤淳史さん みんな日常があるからおもしろい！
（２／４）『ボクは坊さん。』主演 伊藤淳史さん お芝居はOKでもお経がNGで撮り直し？
（３／４）『ボクは坊さん。』主演 伊藤淳史さん お坊さんの日常を描くおもしろさ
（４／４）『ボクは坊さん。』主演 伊藤淳史さん ５分ほどのショートで撮ってみたい作品
■「ボクは坊さん。」公開情報
＊2015年10月24日（土）～全国ロードショー～
監督：真壁幸紀
脚本：平田研也
出演：伊藤淳史、山本美月、溝端淳平、渡辺大知、遠藤雄弥、濱田岳、松田美由紀、イッセー尾形
公式サイト：http://bosan.jp/
