声優たちが楽しんだ『メアリと魔女の花』アフレコ現場

主人公メアリを演じた杉咲花さんをはじめ、メアリが出会う少年・ピーター役の神木隆之介さん、魔法学校の校長・マダム・マンブルチューク役の天海祐希さん、魔法科学者・ドクター・ディ役の小日向文世さんと、声の出演陣も豪華です!

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(C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

 

インタビュー第2回では、キャストがいかにキャラクターに命を吹き込んだかについて伺いました!

 

■躍動感溢れる主人公・メアリと一緒に冒険をした杉咲花

-メアリは無限の体力を持つような、躍動感のあるキャラクターです。

魔法の力を失うと、自分の足で走ったり登ったりしなきゃいけない。大変だけど、メアリだったらへっちゃらだ、という雰囲気は持っていますよね。

 

-声を担当した杉咲花さんには、どんな演出をなさいましたか?

最初に、メアリというのは頑張る女の子だと説明をして。頑張るけれども、なかなかうまくいかないと(笑)。だから最初は、なんでうまくいかないんだろうとスネてるんだけれども、かといってあまり深刻にならずカラッとしている。すぐにパッと気持ちを切り替えて前に進むような、そういう女の子を演じて下さいとお願いしましたね。

 

-すごく楽しそうに演じられた印象を受けました。

主役として、ああいう場面で声で演技をされることは初めてだと思うんですけど、あそこまでやっていただけたのは、才能のある人なんだなあと思いました。確かに楽しんでやってましたね。やっているうちに、メアリと一緒に冒険しているような気持ちになるみたいで、最後の方はへとへとになってましたけど(笑)。演じる方もすごく体力を使ったみたいですね。

 

 

■杉咲花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世が楽しんで演じたキャラクター

-ピーターは快活な一方、背景に生活の苦労を感じさせ、どこか複雑な気持ちも抱えるという深みのあるキャラクターです。そんな難しそうなキャラクターを演じたのは、神木隆之介さんです。

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(C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

 

最初は天真爛漫な感じで、村の誰とも仲良くなれる子として登場するんだけど、物語の中盤ぐらいで自分の本当の気持ちを明かしたりと、変化のあるキャラクターです。母ひとり子ひとりで、それほど裕福な家庭ではないという設定で。メアリは「自分は変わりたい」と言っているんだけど、実はピーターもそんな思いを持っている。そこが、気持ちを同調させて、一緒に走り出すきっかけになる。神木さんも、そのあたりの使い分けを上手にされていましたよね。天真爛漫な部分と、本当の気持ちの部分を。もう、さすがベテランですね!

 

-声で命を吹き込むということは、とても難しい作業だと思います。

感情も乗せなきゃいけないし、アフレコなので長さも合わせなきゃいけないし、動きはもう決まってるし。そういう意味では、演じるのはすごく難しいとは思います。でも今回は作品が楽しい感じなので、どの人も楽しんで演じてくれましたね。マダム・マンブルチューク役の天海祐希さんも、ものすごくノリノリでやってくれました。いやー、面白かった(笑)!

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(C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

 

-アフレコ現場をご覧になっていて?

そうそう。マダム・マンブルチュークっていうのは振れ幅が大きい役で、怖い時もあったり、優しく語りかけたり、可愛くちゃいけないと同時に上品でなくちゃいけない。けっこう難しい役どころだったと思いますけど、完璧に演じてくれました。小日向さんも初めてだったんだけど、初めてとは思えないぐらいの演技をしてくれて。

 

-小日向文世さん演じるドクター・デイも、特徴的でアクの強いキャラクターですね!

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(C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

 

作画で描いていても面白いキャラクターだったけど、声を入れて、より面白くなりましたね。彼の乗り物にも足の付いたロボットとかいろいろあって、描くのも面白かったんですよ。

 

-そういったディテールも要チェックですね!

 

 

【インタビュー全4回 】

(1)『メアリと魔女の花』米林宏昌監督がメアリに重ねた想い

(2)声優たちが楽しんだ『メアリと魔女の花』アフレコ現場

(3)『メアリと魔女の花』米林監督がジブリから受け継いだ魂

(4)観客それぞれの魔法を感じて欲しい『メアリと魔女の花』米林監督インタビュー

 

『メアリと魔女の花』公開情報

2017年7月8日(土)全国ロードショー

原作:メアリー・スチュアート

脚本:坂口理子

脚本・監督:米林宏昌

出演:杉咲花 神木隆之介/天海祐希 小日向文世/満島ひかり 佐藤二朗 遠藤憲一 渡辺えり/大竹しのぶ

公式HP:http://www.maryflower.jp/

 

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