誰でも映画館オーナーになれる!ありそうでなかった画期的な映画配給サービスpopcornって何?

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『映像の時代』といわれるいま、映画作品も単なる娯楽ではなくブランデッドコンテンツと呼ばれるように広告の役割が期待されるなど多様性が広がっています。そして映画の鑑賞方法にも、あらたな潮流が生まれそうです。その源流は、いつでも、どこでも、誰だって…自分の映画館が作れちゃうという画期的なサービスマイクロシアタープラットフォーム『popcorn』。

 

サービスを発案した発起人ひとりナカムラケンタさんによると…小規模な映画館や映画上映イベントをやりたいなと思う人/製作・配給など映画を作る人/映画を観たいなと思う人…三者をつなぐプラットフォームのような役割を担うのが『popcorn』なんです…とのこと。

 

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「ぼくは、日本仕事百貨という求人サイトを運営しているんですが…そこのスタッフ採用面接の際、業務とは関係なく、やりたいことは何ですか?と尋ねるんです。すると、映画に関わりたいという方がいらっしゃったんです。だったら、実際にやってみようかと調べてみたら、映画の権利を持っている会社と使用権などについて交渉を重ねるなど手間ひまがかかることが分かりまして…これを最初からクリアになった作品をリスト化して、インターネットを通して配給できるサービスがあったら良いなと思って始めたのが、このサービスです」

 

これまでにも映画の自主上映会など小規模に映画をかける機会はあったが「popcorn」の登場は映画の楽しみ方に、どのような変化をもたらすのか? いま映画を上映するハードが進化していて…プロジェクターも良いものが安価で手に入る。主催者側は、そういったごく基本的なハードを用意すれば、橋脚の下などの屋外で…海岸で…飲食店で…場所を選ばずに映画館がオープンできてしまうことなどが想定されている。

 

よく飲食店の壁をスクリーン代わりにしてDVDを上映しているところがあるが、あれは著作権などいろいろな面でルール違反。popcornでは入場料をいくらにして、映画の権利者と映画館(主催者)がどのように利益を分け合うかといった部分についてもクリアにします。入ったお店でたまたま映画が流れていた…ではなく、その作品を見るためにお金を払って映画を見る。まさに、既存の映画館にとらわれず町のあちこちでマイクロシアターがオープンしているイメージが浮かんできます。

 

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(popcornの仕組み/popcorn公式HPより抜粋)

 

「いまシネコンなどは大作系の作品をかけるケースが多いですし…ミニシアター系では各作品の上映期間が短いので、観に行こうと思った時には終わっているということがあります。そうしたことをpopcornがあればフォローすることができます。すると、映画製作の現場でも、上映チャンスが見込めないからと製作を断念していた作品も作られるといった変化が起きるかもしれません」(ナカムラさん)。

 

現在、popcornでは配給会社などと交渉を重ね、取り扱う作品リスト数を増やしている段階。この夏には正式にサービスがスタートするという。日本のみならず、世界的に映画の可能性を広げるかもしれないpopcornの今後の展開から目が離せない。

 

popcorn公式HP = http://popcorn.theater