映画監督としてこのまま歩んでも良いかなと思えた...そんな出会いがありました『起終点駅 ターミナル』篠原哲雄監督(4/4)
篠原監督の大事な出会い…人生のターミナルとは!?
佐藤さんの料理へのこだわりから、そして料理で現わされた心情の変化について語られた前回のインタビュー。最後となる今回は…篠原監督自信の大事な出会い「人生のターミナル」についてお聞きしました!
■ある女性との出会いがターミナルに
ーーー篠原監督にとって「人生のターミナル」となるような出会いは?
僕が映画監督になるキッカケを与えてくれた人とか、師匠である森田芳光さんとか、大事な出会いは多くあるんですけど…あえて今回、挙げるとしたら、ある1人の女性との出会いですかね。まあ誰しも、女性との出会いで人生変わることはあるじゃないですか。
ーーーそれはぜひ聞きたいです!
20代後半のときにある女性と熱い恋愛をしたことがあって、それは誰しもが経験することなんだと思いますが、僕にとってはその人が自分を押してくれたという意味で、今も心に残っていますね。
■映画監督としてこのまま歩んでも良いかなと思った
ーーーその出会いは監督の人生にどんな影響を?
付き合っていた時期は、僕が助監督しながら自主映画も作っていた頃なんですけど、彼女に作品を観てもらったとき、自分の短所を言い当ててくれてとても腹も立ちましたが(笑)一方で自分にしかできない部分も認めてくれた。これは大きな自信になりました。自分は映画の道をこのまま歩んで行ってもいいんじゃないかと錯覚させられたのかな(笑)そういう意味で、あの出会いは、僕にとってターミナルだったのかもしれないですね。
■人それぞれの起終点駅があっていいのでは
ーーーまさにこの作品の完治みたいなお話ですね
いやいや、それほど凄い劇的なわけではありません(笑)単なる与太話に過ぎないので申し訳ないです。ただ人に褒められるとそれが自信になることがあると言いたかっただけで。その時々の行動でいろいろ人生が変わることもあるんだなと。ただ、完治のようにすべてを捨てて終点駅にたどり着くような経験はなかなかできるものではありません。そこから長い時間をかけて起点にたどり着くという人生を歩んだ完治。人それぞれの起終点駅があっていいのではと思います。
(1/4)『起終点駅 ターミナル』篠原哲雄監督 恋愛ではない男女の関係を描く...
(2/4)『起終点駅 ターミナル』篠原哲雄監督 役としての緊張と芝居に対する緊張は違う
(3/4)『起終点駅 ターミナル』篠原哲雄監督 料理に込めた主人公の心情変化
(4/4)『起終点駅 ターミナル』篠原哲雄監督 映画監督としてこのまま歩んでも良いかなと思えた...そんな出会いがありました
【取材後記】
親友との出会い、師匠との出会い、異性との出会い、誰にも人生を変える出会いがある。ぜひ皆さんも自分の人生のターミナルを思い出しながら観てみてはいかがでしょうか。それにしても料理シーンは本当においしそうですよ!
■「起終点駅 ターミナル」公開情報
*2015年11月7日(土)全国ロードショー
監督:篠原哲雄
脚本:長谷川康夫
原作:桜木紫乃「起終点駅 ターミナル」(小学館刊)
音楽:小林武史
出演:佐藤浩市、本田翼、中村獅童、和田正人、音尾琢真、泉谷しげる、尾野真千子
主題歌/「ターミナル」My Little Lover(TOY’S FACTORY)
配給:東映