日本初のショートフィルムシアターあります!『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア』代表 別所哲也さん(3/4)
「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」が成功に至るまでのプロレスについて語っていただいた前回のインタビュー。今回は、映画祭以外の「ショートフィルム」事業やショートフィルム専門の映画館「ブリリア ショートショート シアター」についてお聞きしました。
■ショートフィルムを主人公にした映画館を
ーーー日本初のショートフィルムシアター「ブリリア ショートショート シアター」を運営されることになったキッカケは?
映画祭を始めて5年目の頃、映像クリエイター達から、「もっといろんな作品があるんだけど、映画祭は2週間ほどで終わっちゃう」「もっと見て欲しい」って声がたくさんあって…同時に、ショートフィルムを見てくれたお客さんからも「もっと見たいんだけど他どこで見れます?」って反響があったんです。そこで「ショートフィルム」を主人公にした映画館をつくれないかと思って作りました。
ーーーとはいっても、映画館って簡単に作れるものではないですよね?
実現まではなかなか大変でした。いろんなところに声を掛けたけど、前例がないって理由で断られたり。でも、そんなときに横浜のみなとみらいから映画館を作りませんかって話が持ち上がったんです。そこから5年間掛けて計画しました。本当に更地の状態から市とも連携して。
ーーーショートショート専門映画館を立ち上げるプロジェクトには、どのくらい関わられたんですか?
全部です。商業施設の一角に作ることになったんですけど、消防法についてとか、保健所とのやり取りの面とか、組合への報告とか、俳優としては必要ない作業もいろいろやりました(笑)
■消防法から勉強
ーーープロジェクトを進めるうえでこだわったところは?
やっぱり「ショートフィルム」を上映するのに良い条件は何かというものは意識しました。それは勾配であったりとかスクリーンの距離であったりとか。他の映画館を参考にするために京都とか九州の劇場まで観に行くこともありましたよ(笑)
ーーーすごい情熱ですね
そういう経験をしていくうちに、俳優としても、スクリーンではこう映るんだなとか、構造を理解することができて良いフィードバックになりましたよ(笑)。
ーーーどんなイメージを持ってプロジェクトに関わったんですか?
視察などの作業をもとにシアターの規模を決めて、128席プラス車いすの方用のものを合わせて130席にしました。あとは雰囲気として「オシャレ」にというのも意識しました。よくホテルのロビーとかでもあるけど、“あそこは待ち合わせするだけでも行きたいね”っていうような。そういう空間を作りたかったんです。
■良い映画とはどれくらいコチラの想像力や感動が動いたか
ーーー完成したシアターでは、たくさんの作品が上映されていると思うんですが・・・別所さんにとって良い映画とは?
一口には言えないんだけど、見終わったあとに、どれぐらいコチラの想像力や感情が動いたかというのは大事だと思います。それは読書でも音楽でも同じだと思うんですが、だけど、作品を通して、コチラの感情が揺さぶられたりとか、引っかかれたりとか。良い映画、良い演劇には自分にはなかった視点でハッとさせられる、それがたくさんあるものが良い作品なのかなと思います。
ーーーそういう作品は観た後も記憶に残りますね。
やっぱり良い作品っていうのはクエスチョンマークとビックリマークがたくさんあるもので、例えば、スクリーンに映っている女の人が、画面の外側を観てニコッて笑ったとき、この娘は何を見て笑ったんだろうって気になるじゃない。そういう想像させるものは素敵だなと思います。
―――例えばどういう作品が印象に残っていますか?
いや~たくさんあり過ぎて全部は答えられないですね(笑)。「ショーシャンクの空に」とか「タクシードライバー」とか、「ガープの世界」、「プラトーン」、「ゴッドファーザー」、「スター・ウォーズ」とか本当に多いですよ。
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■「シネマミュージアム –秋の特別上映会-」情報
*2015年10月14日(水)~18日(日) 東京都美術館
*2015年10月13日(火)~16日(金) アンダーズ東京
主催:ショートショート フィルムフェスティバル アジア実行委員会
共催:東京都
SSFF & ASIA オフィシャルサイト:www.shortshorts.org
ブリリア ショートショート シアター:http://www.brillia-sst.jp/